「先生、自分を責めないで」




眠れない夜に、直がそっと手を握ってくれた。




「ん~ん~」




眠っている空も、寝返りを打ちながら、俺に何か話してくれているようだった。




「今日は、空を真ん中にして眠ろうね」




直が空を抱き上げて、俺と直の間にそっと寝かせた。







「空ぁ~、愛してるよ」



空の寝顔にキスをして、俺は元気を取り戻す。






「直、おやすみ」


「和人、おやすみ」


「あれ?スイッチ入れるつもり?」


「ふふふ。おやすみ」





空と直の寝息を聞きながら、俺も穏やかな気持ちになれた。




家族の存在が俺を強くする。



うまくいかないことだってある。



でも、あきらめない。


何かできるはずだ。



俺は、空のふわふわした髪に顔をくっつけて眠った。