「俺は結婚している。それに、君は俺のことを何も知らない。俺も君を知らない」




毅然とした態度を崩さないように心掛けながら話す。





「私は知ってます。先生に会いたくて、この高校に来ました」







教師という職業の怖さ。



俺が知らなくても、生徒は知っている。



生徒の親からも知られている。



生徒の友達とか、いろんな人から知られている可能性もある。



だからこそ、しっかりと自分を持って生きていかなきゃいけない。