「病気って・・・・・・?」
「ま、たいした病気じゃないんだけどな。今すぐ死ぬような病気でもない。でも、しっかり治療しないと、治らない」
あっけらかんと話す力。
俺は何を言えばいいのかわからなくて、黙って聞いていた。
「命に関わる病気じゃないってわかるまで時間がかかったんだ。その間、俺は自分はもう死ぬんじゃないかと思った。命って限りがあるんだなって実感したんだ。何となく、俺は一生死なないような気がしてたんだけどな。ははは。そんなヤツいねーもんな」
命に限りがある。
俺だってそれはわかっている。
でも、実感はない。
平均寿命まで生きられると当然のように信じている自分がいる。

