疑惑の目で、俺を見る生徒達もいれば、
「こんなの嘘でしょ~」と言って笑っている生徒もいた。
俺はその中で、ただ呆然と立ちすくむことしかできなかった。
斉藤先生のことが心配になったが、今俺が出来ることは何もなかった。
「みんな!!こんなの嘘だから!!」
大きな声が聞こえて、俺は驚いて振り返る。
そこにいたのは、目を真っ赤にした徳田だった。
「私の家に家庭訪問に来てくれたときの写真なんです!!誤解です!!誰がこんなことしたのか知らないけど、ひどいです!新垣先生と斉藤先生は、私のために何度も何度も家に来てくれたんです!」
徳田の声が響き渡る廊下。
数名の男子が、“そんなの嘘だろ”と言った。
俺に慕ってくれている生徒もいれば、俺を良く思っていない生徒もいる。
誰がこんなことをしたんだろう。