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「鳴海、起きなさい、鳴海」

「ん・・・」

母に起こされ目を開けると、いつもと違う風景がとびこむ。

窓から見えるのは綺麗な海に青い空、

普段なら道路と向かいの家くらいしか見えないはずだ。

「母さん、此処、どこ?」

「何寝ぼけてるのよ、今日から田舎のおばあちゃん家で暮らすの!

あんたも楽しみにしてたじゃない」

「嗚呼、そうだったそうだった」

高校2年生の夏休み、僕は昔住んでいた懐かしの家へと帰ってきた。