誰も居ない家。
そんな家に私は独りで眠りに就く。
布団の中で丸くなって目を瞑る。
あの日みたいに知らない人が入ってきて私を殺すかもしれない。
そう思うと、怖くて眠れなかった。
コンコン______
窓ガラスをノックすると、数秒後カーテンが開けられた。
「翔樹・・・・・・」
呟くように呼ぶと、直ぐに窓を開けてくれた。
「どうした?」
「怖くて眠れないの」
「じゃあ一緒に寝るか?って言っても遊人も居るけど・・・・・・・」
部屋の中を見ると、下に敷かれた布団の上で遊人が座っていた。
「寝る・・・・・・」
「じゃあ母さんに言ってくる。遊人と待ってて」
私を部屋の中へ入れると、下に下りて行ってしまった。