卑怯な私





コンコン______



「優子、大丈夫か?」



翔樹が心配そうに入って来た。



「さっきからあの状態。まるで魂が抜けてるみたいだ」


「そっか・・・・・・・」



2人の会話なんて全然頭に入って来なかった。



無気力にベッドの上に座り込んでいた。



唯一動いている頭の中は、永遠の眠りに就き目を開けないパパとママの顔がグルグルと回っていた。



「見たくないならまだ俺が付いてるけど」


「いや、大丈夫」



翔樹が目の前に腰を落とすと、頬に手を添えてきた。



「今から火葬に行くけど、行けるか?」


「・・・・・・・・・」


「行った方がいい。ご両親も優子に見守っててもらうことを望んでいるだろうし」


「そうだな」



遊人と翔樹の意見で私は火葬に参加することになった。