卑怯な私





「ココはパパとママのお葬式なの!お金の話をする場所じゃない!!」



「分かった。分かったから落ち着け」



「放して!」



翔樹の手の中から脱け出そうと必死に足掻く。



「放してよ・・・・・・」



涙を流しながら崩れることしか出来ない私はなんて無力なのだろう。



こうやって泣いて、騒ぐことしかできない。



「なぁに、この子。折角来たのにこの仕打ち」



「すみませんが、今日はお引き取り下さい。あなた方全員」



翔樹に言われ、出て行く陰口を言っていた奴ら。



「優子、大丈夫・・・・・?」



そっと触れようとする優希。