「マジ嫌味だし」
すぐ別れると思っていたのに、結構長く続いている2人。
今日から優希が夏休みの課題を一緒にやるらしい。
ピーンポーン
その時、翔樹の家の方でチャイムが鳴り響いた。
「お、来た!」
この声だけで分かってしまう。
顔なんて態々見なくたって、笑顔になったと分かってしまう自分が嫌だ。
そろそろ諦めなくちゃいけないのにな・・・・・・・・
「翔樹!」
シャーペンだけを止め、振り返らず呼びとめた。
「ん?」
「カーテン、ちゃんと閉めといてよ」
「なんで」
「集中したいから」
「りょーかい」
あぁ~あ・・・・・・・
溜息を吐いて空を見上げた。
真っ青な空が、私の心を透かして何もかも読まれてるみたいな気分になった。