ロールキャベツと女子高生



「・・・・・。」


日菜の顔はいつの間にか火照っていた。


若干頭がボーッとする。


夏の暑さのせい、ではない。


初夏の夜は風がよく吹いて快適なぐらい涼しい。





「てかうわ!!もうこんな時間じゃんやべえやべえ」


拓海が腕時計を見ている。


比較的落ち着いている拓海の珍しい大声に日菜もスマホを取り出した。


待受には21:31の文字。


伊東古書店を出た時スマホを見たら21:08くらいだった気がする。


(20分もここにいたのか・・・。)


思いのほか長居していたみたいで驚く。


年上の男と2人きりで話すなんて、初めてかもしれない。


(成長したなぁ自分。)


呑気にそんなことを考えていたが実際日菜の年上の男嫌いは別に治ってなんていない。


「ごめんね羽根川さん遅くに。」


ベンチから立ち上がった拓海は申し訳なさそうに眉毛を八の字にする。


日菜もつられて立ち上がる。


「いえ、平気ですよ。」


(この台詞、さっきも言ったような・・・気のせいか。)


「あっ」


「?」


「もう夜遅いし、送ってこうか?」


「!!??」


拓海の何気ない一言に、日菜の頭の中はビックリマークとクエスチョンマークで溢れかえった。


そしてヴオッと顔が赤くなっていくのが分かる。