ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)

由良を追って、廊下に出てみるけれど……。



「………。…おらんやないかい。」



由良、そこにおらず。




「ほんまもんのトイレやったんか。」



勘違い…、か。

恥ずかしいやないか。





仕方なしに、私もトイレへと向かって……、鏡の前で、じっと自分の顔を…凝視する。



「ひどい顔やな……。」



目は、赤く腫れぼったくなっているし、ここんとこ派手に笑てないからか…?

なんだか、頬に…ハリがない。


「リアルパグやな…。…しっかりせい、私!!」


鏡の自分にばしゃっと水を…掛けてやる。




「…………情けない。」




いつまでこんなんしとるつもりなんやろ。



この、何とも言い難い、


もやもやとして、チクッとして……




由良といる時に感じる、このしょーもない感情を。






私は一体何にぶつけたら……いいのだろう。














意気消沈して、トイレから出ると……。






「…長いな、う〇こか。」


「……………!!」




モヤモヤの元凶、由良…、現る!





「……………。女子をトイレの前で待つとは、ほんまデリカシーのカケラもないヤツやな…。」


「男子の連れションについて来る女子に言われとうないわ。」



「「……………。」」



………口…利いてもうたな……。





「……何で泣いたん?」



「…………。」



「阪本と何かあったんか。」



「……。おかげさまで、そちらは上手いこといっとります。」



「………。じゃー…、何?」




「………。……自分でも、ようわからん。」



「何やソレ。」



「アンタのせいなのは…確かだけどな。」



「………?」




もう無理や…、限界やねん。



「………寂しーねん、由良。」



「……え。」



「ごめん……、さみしいねん。」



「………日向?」




「アンタと馬鹿してないと……、つまらん。訳わからんけど、めっちゃさみしーねんなあ……。」





アカン、泣いたら。


由良……、驚いてるやん。




「……泣く程のことか!」



「…………。」



「そんなん……、泣いたら卑怯やん。」



「…………………。」