お隣りのちびっ子猿とは。 それから、本当に…… 口を利かなくなった。 何て話し掛けたらええかわからんし、 何にそんなん怒ってるかもわからんし。 ただ……、 奴は、私以外の人には至って普通で…。 いつもみたいに、大口開けて楽しそうに笑うのを見ていると、 何だか…さみしゅうなった。 「寂しいやん…、こんなん。」 『寂しいやん、そんなの。』 いつか由良が言った言葉の意味を、 私は……… 初めて、理解することになる。