ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)




7回裏……。


ボルテージは一気に上がっていく。



2アウト、ランナー2塁3塁。


カウント、2ボウル1ストライク。



バッターは……、4番、豊田くん。






タオルをくるくる回しながらの…睡蓮花。




「ト·ヨ·ダ!ト·ヨ·ダ♪」




キィン…




豊田くんの打球は、サード前のラインを越えて……




……ファウル。



ほうっと、スタンドからは…息が漏れた。






「あいつなあ、元チームメイトやねん。」



「そうなん?」



「プレッシャーに弱いけど、女の声援には…敏感やねん。日向、お前お得意の遠吠え上げてみい?」



「ええ…っ?」




「えーから、ピッチャーが振りかぶったら…、あ、今や!」









「豊田くぅ~~ん!!打ってぇぇ!!!」







カッキ~ン………!!!!






「「………。マジで?」」




打球はぐんぐん伸びて……ぐんぐん伸びて……。




だけど、既にコースへと走ってきたセンターが……


身構えている。







………ぽとり。




センターのグローブから……


球が落ちる。





「「エラーや!!走れ~!!」」



3塁コーチがぐるぐると腕を回し、ランナーが…ホームへと走る。



その間に、ビュウウンっとセンターから……




レーザービ~~ム!!






ランナーは滑りこみ、キャッチャーはミットをその足元へとやって……



もうもうと…砂埃が上がる。





「「……セーフやろ……?」」



由良と二人。願うように手を組むけれど……。



主審は、高く拳を…突き上げた。






「「……アウトや…。」」




ガックリと皆……、肩を落とす。




「あのセンター、シニアでも有名な強肩やったなあ……。」



「………。さよか。ウチの『狂犬』の負けやなあ。」



「…ははっ、バーカ。俺ならあの応援でホームランやで。」





じわじわと……


攻撃してくんねんな、由良………。





「………。…別れたん?阪本と……。」



「………うん。」



「何でや?」



「……………。」



「……言わんのかい。」




「だって。……そしたら……どうなんの?」



「………。なるよ~に、なる。」