じかじかと…夏の太陽は。
容赦なく…頭上を照り付ける。
6回表。
2対2。
そこから得点は動くことなく……
必死の投手戦が続く。
「……由良、……はい。」
私はポットから注いできたスポーツ飲料水を…由良に手渡す。
「………。あんがと。」
奴は一気にそれを飲み干して……
ぷはあっと息を漏らした。
「…ちゃんと水分摂らな。一回も飲んでなかったやろ。」
「………。バレとったか。だって、目ぇ離した隙に得点動いたら嫌やん?」
「アホ。倒れたら…試合の行方も見れなくなるんやで!」
「………心配してくれとんの?」
「……………!」
「………。あんがとー……。」
栗色の髪から、ポタリと汗が零れる。
ブカブカの学ランに、ちいと掠れた…声。
「……。お前こそ…さっき泣いてたやん。」
「………!!見とったん?」
「そりゃあ…、当然。水分不足になるんやないかってオッチャンは心配で心配で……。」
「アホ、何の心配してんねん。」
「ははっ……、そやろ?野球もそうだけどなあ、好きなコが違う男に泣かされとんのやから、心配で…隣りから離れられへん。」
「………え……?」
ふと……、横を見ると。
階段にしゃがみ込む由良の顔が……すぐ近くにあった。
「「……………。」」
今……
何て…………?
「……コラ、あんたら……、チェンジやで。」
アキラの声で、二人でバッと……そっぽを向く。
「……なんやこっちを応援しとうなったなあ…♪」
「「せんでエエわ!」」


