ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)






バスから降りると、むわっと…一気に熱が襲いかかってきた。




今日は……、快晴。


おまけに、湿度も高いのか。


球場に向かう途中で既に…汗が流れ落ちた。



前を歩く由良は、肩にクーラーボックスを抱えて…


サクサクと進んで行く。





「………。はりきっとんなあ……。」









球場前で、全校生徒が整列し…、簡単に説明を受けると、クラス毎順番に……応援席のゲートへ向かう階段を上って行った。




その途中で……




「「あ……。」」




バッタリ……


阪本くんに出くわす。





「………。久しぶりやな。」


「そやな…。阪本くん、実家から来たん?」



「ん。決勝とかなかなか来れるもんやないし、おかんに学校まで送って貰ったん。」



「……そうなんや。」



「「……………。」」




「……日向さん、俺に…何か言うことない?」



「…………。…うん。」



「結構傷ついたんやで。あの日…、誕生日やったんやろ?」



「…………。」



「…言うてくれれば、例え日向さんが他の奴らと約束してても…俺が一緒にいたのに。」



「………ごめん。」




「……で?…由良も小林と別れたそうやん。上手くまとまったんやろ?」



「……へ?」



「あん時…、由良めちゃくちゃ俺にキレとったんやで。小林置いて行っちゃうし……。」



「…………。」



「どんだけ必死やねん、て感じ。だから……、もう決定やな思て、俺からは連絡せんかった。わざわざ振られんのも…嫌やったしな。」



「……阪本くん。」



「もっと早く気づけっちゅーねん。」



「…………。」



「俺は、わろてる日向さんが好きやってん。でも…、あんな笑顔は、奴でないと引き出せない。」



「……それは……」



「否定、できる?」



「…………。………できん……。」




「往生際悪いから、俺からは別れたらないで。」



「………。」



「俺からは…、な。」



「……………。」






応援席へと誘導されて……



生徒達は、バラバラに散っていく。



ウチら二人は……


通路に立ったまま、互いをじっと……見つめる。