ダッシュで教室へと向かい……、
入口を開けて、こっそりと廊下を…覗く。
「……来るやろか…。」
ドキドキ…
ドキドキ……
ド……
「どないやねん、この心臓っ?!…って、…あ…こりゃ失礼……。」
教室にいる人達が、不審がって…こっちを見ていた。
……恥ずかしいやん。
しばらくすると……、
談笑しながらこっちへと向かってくる由良と…、岡田くんの姿が見えてきた。
「……岡田くん?」
何で、彼が居てるのかはわからんけど……
由良は、いつもと同じ笑顔で…目の前を、通り過ぎていく。
私はドアから顔を出して…、今度は、由良のちっこい背中を…見送る。
視聴覚室前……。
江夏くんはメール送った言うとったけど、
ヤツは目をくれることもなく……
アッサリと、通過して行った。
「……。アホや…、私。何を期待しとったんやろ。」
意識しとるのは……、私だけ……?


