あれから……、
由良とは会ってはいない。
連絡も…とってはいない。
そりゃ当たり前や。
彼氏でもないし、
ましてや夏休みだからな?
あん時は気まずくて…すぐ帰ってしもうた。
話も…していない。
けど、
夏休みが終わったら……
嫌でも会わなアカン。
友達なのに。いや……
お猿さんなのに。
キスを…してしもうた。
(しかも、何回も)
あれは……
気まぐれか?
血迷ったのか?
浮気に…なるんか?
……いやいや、けどあっちが勝手にしたことであって……。
でも……
抵抗するのも忘れとった。
いやいや、だって由良が言うてたんやもん。
『お前はナニも考えんと…、とにかく、動くな!何もするな!余計なことはせんでええ!』
……………。
ええ加減にせえよ、私……。
どうにでもできたことやないか。
人のせいにして、自分は被害者ぶって逃げてるだけやん。
『狂犬になったり、急に…おとなしゅうなったり。じっと堪えて燻ってる辺りが…似てる。』
「…………。」
アイツには……見抜かれていた。
なあ、由良。
そやったらな、私の今の気持ち……
アンタなら、どう説明してくれる?


