校長が、前に腰かけて、私の目を見た。


「…君は、吉原君に無理矢理、関係を強要され、嫌々応えた。そうだね?」


『頷け』と、言ってるような、強い口調。


嫌だ…

「田崎君?」

消さないで…


「…っ、違う!!私は吉原忍を愛してます!!」


幸せだった時間を、否定しないで。


「田崎!何言ってるか分かってるのか!?」


教頭が怒鳴る。


「先生は!?どうなるんですか!?」


ただ不安で、涙が流れた。

泣き叫ぶ私を、島田先生はあやすようにして背中を叩く。


「…しばらく自宅待機していなさい。」


重々しく校長の口から放たれたのは、停学宣告。


島田先生に支えられて、外へ出た。