【続】朝の旋律、CHOCOLATE




「蜜、ゆっくり食べたら?」

「いいの」



押してしまった昼休み。
終了時間は、守りたい。


婿様は。

みちゅは、ゆっくり食べておいで、なんて言ってくれるけど。

彼は私を甘やかしがちで。

甘やかされるままに甘えていいのは、仕事以外の事だと。

私は思っている。



例えば。

自分のおやつを買うときに、私の分もねだる、とか。

愛車のGTRを借りる、だとか。




「午後イチの、俺やっといてやるから」

「駄目」



哲も、甘やかし過ぎ。

昼休み時間、同じだったのに。


なかなか帰らない狭山工販さんに付き合う私に付き合って、15分前まで一緒に工場にいたじゃん。

どうして哲が行くのに、私だけゆっくり出来るの。