「真ちゃん…はい、タオル」
「おー、ありがとー」
あ、これ洗っといて。
汗かいた、と。
当たり前のように、私に放り投げる。
「汚っ…湿…ってるじゃん!」
「あ、ばあちゃんが、蜜のウェディングには必ず呼んでくれってさ」
「………ウェディング…」
「生きてるうちにしてくれ、って」
……うん。
そ、だね。
恥ずかしいからしたくない、って、なんとなくゴネてたけど。
「…哲は、式、どうしても挙げたいって言うの」
「なに、やらないつもりしてたのかョ」
ないわー。
蜜がウェディングドレス着ないとか……マジ無い。
「きっと、綺麗になるから」
「……そ…かな」
哲、哲。
私、綺麗になるかな?
あんな真っ白なドレス、着てもいいのかな。
ねぇ、哲。
私、哲が好きだよ。
ずっと、ずっと、言わないで欲しかった言葉も、今は壊れちゃう不安は、ない。
だから…だから。
…………お風呂は別々に…
…ああっ……なんで…っ
なんでそんな…テキパキ脱いでんの!?

