「………う、ん」 「あ~…………」 私の足元に片膝をついたまま、哲は。 余所見………したような気がしただけで…してなかった。 うん、してなかった、よ。 なんて。 「……………哲」 ご………ごめん…。 私、チョーめんどくさい女だったね…!! もー…………なんてこった。 こんなに女々しい気持ち、うんざりだ…!!! 「みつ」 エレンさんは、素知らぬ顔だけれど。 なんとなく、全てわかっちゃったみたいな目をして、私にブーツを履いてみるように、促した。