「…蜜!?」
トレイに2つ、カップを乗せた真ちゃんは。
黙ったまま見つめていた私の視線に気が付いたのか、びっくりしたように声を上げて。
トレイを持ったまま、私のそばまで、歩いてきた。
「何して…」
「おばあちゃんは?」
「…そっちの水流れてるガラスが気に入って…写真、撮ってる…けど」
「ああ!綺麗だもんねぇ!」
「…や、何してんのっての」
「ん~…デートかなっ」
「ひとりでか!!」
ちらりと、おばあちゃんのいるだろう方向を見やった真ちゃんは。
デートの相手はどうしたのョ、と、やや早口で、訊いた。
「あっちにいるの」
真ちゃんがどっちから来るのかわからなかったからね。
「…俺…大丈夫ョ?」
「わかってるョ?」
わかってんなら、早く哲んとこ行け、と。
真ちゃんは、私をおばあちゃんに会わせたくないのか、少し眉を寄せて。
追い払うように、手を振った。

