「…哲」
真ちゃんは、哲の部屋で眠っている。
私は私の部屋で、哲と、ベッドに入った。
「……真ちゃん、イギリス行っちゃう気がする」
なんとなく。
そんな気が、する。
「…そう、かもな」
哲は私を抱き寄せて。
私は哲の、肩の下。
鎖骨の下あたりに頬を乗せて、腕を回す。
「………蜜」
「…うん」
わかってる、よ?
真ちゃんが私を…ちょっとは“好き”なこと。
「…でも…いつも、助けてくれるもん」
私も、哲も。
真ちゃんを、好き。
他のことならともかく、結婚話、だなんて。
それも、真ちゃん自身が望まない形での話、だなんて。
「…ゲイにしとく手も考えた」
「……て…哲受け?」
「…だろうな」
「……見てみたい気はする…」
私には、哲がいる。
哲には、私がいる。
どっちが真ちゃんの彼女の振りをして、ちょっと過剰にイチャイチャしても。
割り切れるくらいには、ちゃんと、信頼関係、築けてる。
真ちゃんが本気で困る時には。
私たち、多分…何だってする。
でも、こんな話で、彼女のふりとかしたら…。
私、自意識過剰かもしれないけど……。
結果的に真ちゃん…つらくなるんじゃ…ない、かな…。

