仕事を終えて。 何も喋らなくなった哲のそばを、すり抜けた。 強烈に意識しているけれど、まだ、目を合わせるわけには行かない。 まだ、笑えない。 私が、傷付いた素振り見せたら。 ………哲は、困るもん。 でも、どうしよう。 仕事終わっちゃった。 部屋、繋がってる。 私、ちゃんとしてられる、かな…。 哲は、黙ってて、くれるかな。 たまには付き合わないか、と呑みに誘ってくれたシゲちゃんには、首を横に振った。 ありがとね、でも、そんな怖い顔、しないで? …そっと、しといて?