蜜ちゃん、あとはわたしに任せて。
ちょっと出掛けてくるから。
蜜ちゃんは今日はこのまま休みなさい。
哲ちゃん、後は頼むわね。
あんまり忙しくないから、大丈夫ね?
「や…社長、今日シゲちゃん休みだし…」
「駄目よ」
問答無用。
「蜜ちゃんは…普段、しっかり過ぎるほどやってるもの」
こんな時くらい、みんなに任せたって、バチ当たりゃしないわよ。
それに…そんな顔色してたんじゃあ、みんな心配するでしょ。
「…ったく!哲ちゃんがちゃんと見て上げなきゃ駄目じゃない!」
「……すみません」
……ちょっ…
私、幼児!?
なに真面目に謝ってんの!?
私、成人!
成人だからね!?
社長は。
ひとりが寂しいなら、ここで横になってなさい、と。
優しく、強引に。
私を古いソファーに、押し倒した。

