起き上がれない程じゃない。 立ち上がれないだけだ、なんて。 屁理屈みたいな事を言いながら、私は。 運転してくれてる婿様と、体勢に無理があるだろうに、押し潰すような強さで抱き締めてくれている哲とに。 びっくりするくらい急速に、正常な呼吸を、取り戻した。 …………羞恥心と共に。