Sympathy For The Angel

「あの時、うちらの単車は離れた場所に置いてたんです。私服だったし普通の格好してたし。だから狙ってやったのか通り魔的にやられたのかは、よく分かんないですね…」

「うちらは椿さんやエリカさん、真依みたいに顔が知られてる訳でもないよね?」

「うん。だから……どうなんだろう?」


でも、炎龍の奴等からは蘭に対して、何の接触もしてきてはいない。

もし狙ってやったのなら、何らかのリアクションがあっていいはずなのに。



だとすれば、やっぱり通り魔的な暴行なのか?


樹がなんとかすると言ってくれたから、いずれこれはヒロにでも話をしておこう。



「次にね、あの時一番殴られたのはルカなの?随分酷い怪我してたけど」


二人は私のその言葉には首を傾げた。


「えー。同じぐらい殴られたよね?て言うか、ユキノの方が酷かったと思いますよ」

「アイツらあたしの背中とか蹴って、容赦なかったです。まだ痛みますもん」

「ルカは噛みつかれたりしてなかった?」

「……正直言うと、あの時はパニクってたから、自分達が何されてるのかよく覚えていないんです」


でもさ、と言ってミヤがそれを遮った。


「あの時、帰りの車の中でルカが具合悪いとか言い出したじゃないですか。それで、ルカを一番先に家に降ろしたんですよね。もしかしたらどっか見えない所を蹴られたか殴られたかしたんじゃないでしょうか?」


そう言えば、確かにルカはあの時一番先に車を降りた。