Sympathy For The Angel

微笑ましくて、私は無意識に美優紀の頭を撫でていた。



リビングのテーブルの上に、網かけの毛糸と編み針が控え目に置いてある。


「これ、美優紀の?」

編み針を指差して私が聞くと、美優紀がはにかんだように笑った。

「椿さんに、マフラーどうかなと思って……」

「お前、そんなの貰ったら椿さんが迷惑するだろ!?」

ハヤトが美優紀を怒鳴り付けた。

「迷惑だなんて思わないよ。つーか手作りの物とか縁がなかったからすごい嬉しいけど?」

ハヤトに怒鳴られた美優紀があんまり萎縮してしまったから、話題を変えようと私は立ち上がった。

「美優紀に聞きたいんだけどさ」

美優紀は何を言われるんだろうと緊張した面持ちで私を見ている。

「これ、こないだ手芸品店で部屋の飾りにしようと買ってきたんだけどね」


私が持ってきて見せたのは、先日買ったビーズ織り機。

「美優紀、これの使い方分かる?」


それを手渡すと、美優紀は嬉しそうな顔をした。


「ビーズ織りで小物を作って施設のバザーに出しました!使い方分かります」

「使えるなら使っていいよ。何か作ってくれる?」

破顔して美優紀は大きく頷いた。