Sympathy For The Angel

「……私…。明日、学校でちゃんとシズと話をしてきます…。このままじゃ、いけないと思うから…」


ルカを見ていて痛々しくなった。

それほど儚げに笑うなんて。

どれだけシズの事が好きで、どれほどシズの事を信用していたんだろう?


「ごめんね、手荒な真似してしまって。だけど、ルカには辛いことから這い上がって欲しくてさ……」


エリカを横目で睨みながら、ルカの顔を両手で包んだ。


「すみま…せんっ、つばき…さん」

ルカの目からは止めどなく涙が溢れている。

薄くなったルカの肩を引き寄せて、背中をゆっくり撫でてあげた。


「一人じゃないからね。私達が側にいるから。だからもう一人で泣くなって」

小さな子供のようにしゃくりあげていたルカも、段々落ち着いてきたようだった。

もう一度その顔を挟んで、お互いに見合わせた。



……が、ルカの額の、前髪に隠れて見えない所に小さくない青アザをみつけてしまい、またしても沸々とやり場のない憤りを感じる。