Sympathy For The Angel

「……あの、私の事はお気になさらないで下さい。お寿司屋さんなんて、そんな……」

「美優紀がこう言ってるから、うちらはいいよ……」


私が頑なに両親の誘いを断ろうとしたら、それを邪魔するように来客を告げるインターホンの音が鳴り響いた。


いそいそと母親がリビングから出ていくのを冷ややかな目で見送る。

やがて母親が極上の笑みを浮かべて戻って来た。



「椿!あなたにお客様よ。八神先生のお孫さんがいらしたの。さ、どうぞ」



ちくしょう、このやろ。何しに来た!?



「団欒中すいません。近くまで寄ったものですから、美優紀さんと椿さんが大丈夫なのか気になりましたもので……」


近くに寄ったって、それ絶対嘘だろ。

何を狙ってんの?コイツは。