3年生の教室の前の廊下を走る。

…見えた。彼の姿が。

浮気相手じゃない、本気の相手。

「新太先輩っっ!!」

精一杯叫んだ。

新太先輩が振り返る。

「…菜々ちゃん!?」

「わっ、私も新太先輩のことっ、好きになってましたっ!」


「…要は?」

「振っちゃった‥」

そう言うと、新太先輩は私に優しく微笑んで。

「じゃ、これからは本気の相手ってことで」

と。






「私ね?新太先輩のことが……」





大好きです。




〜end〜