呪島~ノロイジマ~

「だからどうしたんだってば!?」


じっと一点を見つめたまま震えている綾に、浩太が訳が分からなくて聞く。



綾はブルブルと指先を震わせながら島を指差した。


その辺りを全員が注視するのだけど、まったくおかしなものはない。


「だから何だってってば!」


浩太は少しキツく言い放った。



「だからアレだよ! あそこ!」


「はぁ?」



全員が首をかしげる。



「何であれが見えないのよ!」


綾がキレ気味に言った。



「だからアレって何だってば?」
「何もないよ綾」
「どこのこと?」



浩太だけでなく、茶和子も健太郎も眉をしかめる。



「みんなアレが見えないの?」




もう一度視線を戻すと、さっきまであったはずのモノがなくなっていた。







砂浜から突き出した青紫色の手が……。