呪島~ノロイジマ~

「いや、美術館は島の反対側にあるんじゃ。もうちょっとかかるけん」


老人が少し申し訳なさそうに言った。


「あっ、そうなんですか?」


「ほなけんど(ソウダケド)フェリーで本土まで行って、また乗り換えて来ることを思うたら、早かろう」


「ええ、もちろんです。有り難うございます」


有吉が頭を下げた。



小さな港が見えていたのが見えなくなり、やがて砂浜になる。


「うわぁ~~~~綺麗。泳ぎたぁ~い。水着持ってくれば良かった」


茶和子が残念そうに叫ぶ。


「あっ!」


突然綾が叫んだ。


全員が綾の顔を見る。


「どうしたの?」
「どうした?」


驚いて聞いた健太郎を見ず、綾は島の一点を見つめて青ざめて震えていた。