呪島~ノロイジマ~

この感覚は一体何なのだろう……。


綾だけはずっと向かいの島を見つめていた。


さっきからずっと不思議な感覚に囚われて抜け出せないのだ。


懐かしい。


これだ。


懐かしいのだ。


来たこともない島なのになぜ?


勿論ここからではほとんど見えないけれど、来たことがあるような……。


それよりも、大昔に分かれた友人と、久しぶりに再会するようなそんな懐かしさ。


もちろんこんなところに、綾の知り合いなどいるはずもないのに……。


と同時に、怖いという感情も湧き上がってくるのだ。




まるで綾の身体の中に、綾以外の誰かが数人入っていて、それぞれが懐かしがったり、怖がったりしているような感覚。




「どうしたの綾?」


茶和子が不思議そうな顔をする。



「えっ? う、ううん。何でも」


綾は慌てて首を振った。