呪島~ノロイジマ~

「そしたら出たんじゃ……」

老人は輝之の目を見た。



「え!?」


「保養所の裏にある竜太郎の家の中から、若い女がジッとワシらを見とった」


「な……」


「もちろん誰も住んどらんし……

第一その女の顔は、生きてる人間のものじゃなかった……」


輝之は生唾を飲み込む。


「もう釣りどころじゃなかった。一目散に我先にとワシらは逃げ出したんじゃ、

ところが……




一番後ろを走っとったワシが、集落から抜けるところで肩を掴まれた」


老人は輝之の目を見つめた。