それがすぐに美絵と山崎くんだと分かった。


頭から血を流している山崎くん……。


美絵に至っては、手と足があらぬ方向に向き、その顔は恐怖に歪められている。


「うぷっ」


早紀は吐き気を催した。


「うげぇえ〜〜〜〜〜」


手で受けようとしたが受けきれず、吐しゃ物が玄関にこぼれる。



「もしもし警察ですか?」


由美はすぐに警察に電話をした。


すぐに警察官が駆けつけ、野次馬も集まって大騒ぎになる。


何で美絵と山崎くんが……


終わっていないの?


「くっくくっくく。あはははははは」


突然笑い出した早紀に、由美は驚いた。


「あははっははははっははは」


「早紀ちゃん」


思い切り抱きしめるけど、早紀が笑い止むことはなかった。