呪島~ノロイジマ~

本部と連絡が取れなければ、どうしようもない。


清水は全ての隊員の安全を最優先し、捜索を打ち切ることにした。


若い隊員二人が、すぐに早紀の身体を担架に乗せて搬送する。


清水は洞窟の前を後にすると、保養所の前に待機している警察官に話しかけた。


無線で連絡をとってもらおうと思ったのだが、何と警察の無線も使えなくなっていると言われた。


どうなっているのか?


テレビ局のカメラと、インタビュアーが近づいて来た。


「すみません。どういう状況でしょうか?」


マイクを向けられる。


清水は追い払おうかとも思ったけれど、素直にインタビューに答えた。


「確認が出来たのは、今搬送している少女と、頭部を負傷して死亡している男性が一名だけです。

後は完全に土砂に埋まっていますので、二次災害の危険を考慮して、一旦作業を中断しました」


「まだ生きている人がいる可能性はありませんか?」


「完全に埋まっていますし、崩落からは五時間以上経過していますので、おそらく……それと隊員が一名行方不明になっております」


「えっ!?」


「従ってこれ以上の捜索は危険と判断して、明日の朝から再開する予定です」


「いなくなった隊員の方のお名前は?」



「川野です。川野道隆38歳」


清水は顔を歪めてそれだけ言うと、その場を立ち去った。