呪島~ノロイジマ~

「あっ!」


美絵が息を飲んだ。



「え? どうした?」


敦也が聞く。


「今……」


美絵は目を見開いたまま固まっていた。


電車が入ってきて、美絵の前を通過する直前……









向こう側のホームに女性が立っていた。



顔は見えなかったけれど、間違いなく早紀だった。



電車が速度を落としながら通過して行き、停止してドアが開く。


すでに早紀と思われる女性の姿はどこにもない。


美絵の動悸が激しくなり、苦しくなってきた。



――早紀、早紀、早紀……。



一人残してきた親友の顔が、美絵の脳裏に浮かんでいた。