呪島~ノロイジマ~

「ちょっと待ってて」


美春はそう言うと一旦店の奥に消えたが、すぐに戻ってきた。



「今お寺に電話したんだけど、今から来てくれるって」


「そうですか」



「船の時間があるから一時間半くらいかかるかしら、

沖神に行くなら誰かに船で送ってもらうように頼んでみるわ。ただ……」


「ただ?」



「事件現場には警察が入らせてくれないかも?」


「警察ですか……」


「あれから三日たつし、もういないかもしれないけど……

でも未だにマスコミはいるみたいだけどね」


そう言われて早紀は今朝、病院のテレビで観たワイドショーを思い出した。


あの日以来、未だにテレビで大々的に取り上げられている。


そんな場所にお坊さんを連れてノコノコ訪れたら、何を聞かれるやら分かったものではない。


しかし今更住職を断わるわけにもいかないし、いつまでもこっちに滞在もしていられない。


早紀と泰博は顔を見合わせた。