呪島~ノロイジマ~

「成仏って……」


「女の子の霊らしいんです」


「らしい?」


「ええ、この子がそう言うもんで」


泰博は後ろに隠れるようにそっと立っている娘を手で指した。



「早紀ちゃんが?」


美春は早紀の顔を見つめる。


「あのぉ〜」


「何?」


「最後……」


「え?」


「お母さんが海に落ちたとき、一緒にいたんですよね?」



「え、ええ、いたわ」


「じゃあ幽霊の正体を知ってるんですね?」



「ぁ、ええ、一緒にいたから、彰ちゃんの告白は聞いたわ」


「その女の子の霊が、お母さんの身体を使って出てきたんです」


「嘘!」


「嘘じゃありません。お母さんに一緒に東京に帰ろうって言ったら、

突然その霊が出てきて「帰さない」って言ったんです」


「そ……」


美春は早紀の真剣な目を見て口ごもった。