「な、何も……」


「じゃあ一緒に行っても問題ありませんよね?」



「そ、それは……」


「さっきアナタは私のせいでって言いました。

過去に何かあったってことですよね?

そして思い当たる場所に今から行こうとしている……。違いますか?」


敦也に図星をつかれて彰子は黙った。


「おばさん。どういうこと?」


美絵が心配そうな顔で聞く。


「美絵ちゃん……」


彰子は呟いた後、美絵、敦也、美春の顔を順番に見た。



「分かったわ行きましょう」


観念した彰子が小さな声で呟くように言うと、置いていかれたくない美絵はすぐに立ち上がった。