呪島~ノロイジマ~

「ああ、それが大輔さんとシゲさんが、島に来とる若い子を沖神港に送っていったんじゃけど」


「それはさっきオカンから聞いたわ。だいぶん前の話しじゃろ?」


「いや、それがまだ帰ってこんのじゃ」


良輔が不安そうに言い、貴志は眉をしかめた。



「いつから行っとんなら?」


「え〜と……貴志さんがドクターヘリで病院に行って、ちょっとしてからじゃけぇ……」



「ほんならもう、ひっさことに(ナガイコトニ)なるがな」


貴志は目を丸くした。



「そうなんよ。じゃけど全然帰ってこんし、電話も繋がらん言うてみんな騒いどんよ」



「誰も沖神に様子見にいかんのか?」


「そりゃそうじゃろ。シゲさんもでぇ〜れ〜(スゴク)嫌がりょったのに、

大輔さんに無理やり船を出さされたし、ワシらぁの中に誰も沖神に行きたがるもんやこおらんわ」



「アホか! オメェ(オマエ)は心配じゃねぇんか?」


「いや、そりゃあ心配じゃけど……」


良輔が口ごもる。



「あのぉ……」


その時彰子が口を開いた。