呪島~ノロイジマ~

「お〜〜〜〜い、貴志さん。迎えに来たで」



漁師仲間の中で一番若い三杉良輔が船の上から叫んだ。


「良輔かぁ! 遅せぇわ!」


貴志は船に向かって大声で怒鳴る。



「そんなん言われても、さっき貴志さんのお母さんに頼まれたんじゃけん」


船を接岸させながら良輔がボヤいた。




「それよりどうなっとるんなら? 全然電話が繋がらんけど」


「ああ、そうみたいじゃなぁ、ワシはかけとらんから知らんけど」


ずっと島にいて、別に誰にも電話をかけていない良輔は、そう言われてもピンとこない。



「それより貴志さん、今も大騒ぎなんじゃ」


「え? 何かあったんか?」


美春と共に、父の遺体を船に乗せると貴志は船に乗り込んだ。



「あれ? この人は?」


良輔が彰子を見て聞いた。


「昔島に住んどった私の同級生じゃ」


美春が答える。



「へぇ」


「おい良輔、そんなことより何があったんなら?」


貴志はイライラしながら聞いた。