呪島~ノロイジマ~

瞳を一人にするのは気がひけるが、正直今は美絵の身体が心配なのだ。


敦也は坂を下りきったところで、美絵の身体を抱き上げた。



「ごめんね敦也」


「いいや、嬉しいんだ。美絵に頼られてるのが」


「敦也……」


美絵はニッコリ微笑むと、敦也の胸に顔を埋めた。


敦也は悩んだが二階の寝室ではなく、ダイニングにあるソファーに美絵を座らせて自分も隣に座る。


ドキドキしながら美絵の肩に腕を回すと、美絵はそのまま身体を預けてきた。



こ……これはチャンスなのでは……?


でもこんな状況でいいのかな……?


そう思いながら敦也は思い切って美絵の顔に唇を寄せてみた。


美絵はその想いに応えるように目を閉じて唇を差し出す。


敦也と美絵は、お互い生まれて初めてのキスを経験した。