呪島~ノロイジマ~

人の気配が消えたのと同時に、早紀は身体を起こした。


後頭部が熱い。


ガンガンという痛みではないが頭が重い。



立ち上がったと同時にズキッと痛みが走った。


一瞬クラッとしたけど、何とか持ちこたえて早紀は外に向かう。


小雨が降りしきる中を、傘も差さないままで、早紀は保養所を目指して歩き始めた。


――この島の住人は狂っている。


困っている私を避けるように、家に篭もって出てこないと思っていたら、

突然固いもので殴ってきたのである。


――殺される。


早紀は恐怖に震えた。


幽霊も怖いが、この島の住人のほうがもっと怖い。


ふらふらと覚束(オボツカ)ない足取りで、早紀は必死で歩いた。