呪島~ノロイジマ~

瞳は壊れてしまいそうだった。


もう何がなんだか分からない。



道に迷っていたはずの輝之が、どうして顔中血だらけでここにいるのか?


もちろん瞳はそれが生きていないことを理解しているはずなのに、

どこかで受け入れられないのである。



「遊ぼ」


もう一度女が言った。


何が遊ぼうなのだ。ふざけないでよ!


呆然として頭の中が整理出来ていなかった瞳が、ようやく我に返った。


「遊ぼ」

「ふざけないで! いい加減にしてよ!」



思い切り女を睨んだ瞳は、ふと周りを見て青ざめる。



すでに周りを囲まれていた。その顔ぶれに背筋に寒気が走った。


輝之、由梨、健介くん、祐次くん、さっき船で送ってくれた茂さん……。


瞳は観念した。


――逃げ切れない。私はここで殺されるのだ……。



「遊ぼ」


女が嬉しそうに笑った。