呪島~ノロイジマ~

遠い過去……



記憶から消し去っていた名前。



――夜鳴島。






私が生まれた島。



彰子は電話を持つ手が震えた。



手だけではない。

身体の奥から震えが来た。




やはり娘から岡山県と聞いたときに、止めさせればよかったのだ。



『お母さん? お母さん?』


受話器の向こうで、娘が不安な声を出した。