「おい。大丈夫なのか?」


健介が祐次に聞いた。




「ああ、気を失ってるだけみたいだ……」



「そうか……よかった」


健介はホッと息を吐いた。




「おい健介。由梨っぺは?」


「えっ?」



そう言われて健介は、初めて由梨の姿がないことに気がついた。