「おい! やべぇ、行くぞ!」


祐次がそう言うと、真っ先に廃屋を飛び出した。


慌てて健介と由梨もその後を追う。



勝手口から中に入ると、大急ぎで二階の美絵の部屋を目指す。






祐次と健介が部屋に飛び込んだとき……



ベッドの下に倒れた美絵の姿があった。




「おい! 金森さん!」


祐次が駆け寄って美絵の身体を抱えおこす。



健介は周囲を見た。



しかし……


女の姿はどこにもなかった。