お前のすべてを愛してやる【完】

「ねぇ、今日はどうかなー?」



「うん、今日も大丈夫ですよ」



実知が自分のクマを、いちいち聞いてくるのが日課となった。



(毎日鏡見てるし、美人は美人で大変なのね…)



亜矢乃も敬語は取れなかったものの、この会話には慣れた。



いつのも確認が終わりもうすぐ授業が始まるという時。



「神崎ー、鉛筆かしてくんねぇ?」



男子の声がして振り向いた。



「………っ!!」



亜矢乃は息が詰まった。



「神崎ー?」



「えっ、あ…はい」



「サンキュー」